講師からのメッセージ〜渡邊優子先生

「受講を検討されているみなさんへ」

こんにちは。NADAJAPANセミナーの受講を検討されているみなさん。

NADA-5NPの特徴は、習得が簡単で安全、1回の治療が短時間で出来効果が大きいことです。しかし、この治療を必要とされる方に寄り添うことは、すべての方に簡単に出来る事ではないと思っています。

人間不信になり、触られる事を拒否する方も居ます。そして、患者としてのお作法を上手に演じられず、医療者から見捨てられてきた方も居ます。時に積極的過ぎたり、消極的過ぎたりします。とっつきにくさを感じる事があるかもしれません。しかし、同じ様な一面を自分の中に感じる事もあるでしょう。触れ合う中で、自分自身が救われる事もあるでしょう。

今回のセミナーでは、日本における薬物問題・依存症問題について、法律の側面からお話をさせていただきます。NADAの治療を必要とされる方が、日本でどのような処遇を受けているのか、国際的な歴史と現状を踏まえてお伝えしたいと思います。「ダメゼッタイ運動」とは違うムーブメントが、もう始まっています。

みなさんにお会いできることを楽しみにしています。

 

「東洋医学を目指したきっかけ」

私にとって東洋医学は、心身一如であり、自他一如です。「こころとからだ」「わたしとあなた」は違うけれど影響し合い、ともに呼吸をしています。

自然界の「風・暑・湿・燥・寒」などは、ときに心身を侵襲する“邪気”と呼ばれますが、

その一方で、寒暖差が紅葉を濃く美しくするように、四季を彩るためには必要なものです。

毛色の異なるものを怖れて排除する習慣は、居心地が悪く、私の好みには合わない。

18才で東洋医学に携わることを決意したのは、このような世界観があったからです。

鍼灸を依存症回復に利用し、役立てて欲しいと考えたことは、とても自然ななりゆきでした。

数多くの幸運な出会いが、ボランティアの実践に力を貸してくれました。

多数派ではない行動は、開始も継続も難しいかもしれません。

しかし、はじめはいつも一人です。そして、わずかな人たちが続け、いずれ認知されます。

時折、いのちに触れるような「感動」があるから、正しいという自信につながり、

続けていけるのだと思います。