全国薬物依存症者家族会連合会のきょうこさんからのメッセージです。
色々な事情から、彼女は本名を公開できません。
母親として
我が子に、そして社会に何ができるだろうか。
私も一人の母親として、彼女の想いが痛いほど伝わります。
〜講習会参加者のみなさまへ〜
「薬物依存症を抱える家族の声」
わたしが、娘の薬物問題に直面したのは10年程前でした。
その当時は薬物イコール犯罪とのイメージしか持たず、薬物依存症という病気の存在すら知りませんでした。
ですから、我が子を犯罪者にしてしまった、わたしのような母親は下を向いて歩いていなければと感じていたのです。
しかし、その辛い日々から何とか抜け出したくて、やっとの思いで家族会に出かけました。
家族会では薬物依存症の本質や、依存症者とどう向き合うかを勉強するのです。
こうした勉強を進めていくうちに、依存症者の苦悩や薬物事犯者に対する社会の偏見等も知るようになり、いつまでも下を見ているばかりではいけない、「依存症は病気」と声をあげなければと思うようになりました。
そして
『依存症は誰でもなり得るありふれた病気』
『懲らしめて良くなる病気はない』
『依存症者に共通している特徴はまじめで生き方が不器用』
『依存症者の薬物乱用は生きにくさを抱えた人の自己治療』
ということが社会の中で受け止められ
ころんじゃダメという社会ではなく、ころんだ人が立ち上がれるような社会になれるよう
メッセージし続けようと思っています。