1月7-8日、大阪で開催された「16th DARS in OSAKA 多様な嗜癖・嗜虐行為からの回復支援の未来予想図〜オランダ・スペイン・ポルトガル」に参加しました。
DARS とは?
Drug Addicts Recovery Supports
の頭文字をとった
「薬物依存者回復支援のためのプロジェクト。諸外国の動向や日本の現状を踏まえ、総合的、具体的な薬物対策を提案」する団体です。
2日間、本当に盛りだくさんのお話でした。
どれぐらい盛りだくさんで、内容が濃かったかと言うと・・・。
7日 10:30~
(1)挨拶・趣旨説明 石塚伸一:龍谷大学
(2)「オランダの実践にみるハーム・リダクションと回復支援」 徐淑子:新潟県立看護大学
(3)「処罰ではなく、支援を〜薬物使用をめぐる国際的な動向から学ぶ~」 古藤吾郎:NPO法人APARI
(4)「『人』に焦点を当てるスペインのプロジェクト・オンブレ」 近藤京子:アスク・ヒューマン・ケア
(5)「薬物依存者の『生きる』を支援する(1)~ポルトガルと日本の決定的な違い~」 市川岳仁:NPO法人三重DARC
(6)「アメリカの薬物政策の『これまで』と『これから』」 丸山泰弘:立正大学
(7)「薬物を使いながら、やめていくということ」 倉田めば:FREEDOM
フロアとのディスカッション
閉会 17:00
(8)懇親会
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8日 10:00~
(9)「アディクションは孤立の病」 加藤武士:NPO法人APARI 木津川ダルク
(10)「刑の一部執行猶予に期待すること」 尾田真言:NPO法人APARI
(11)「厳罰主義からの転換~弁護士の視点~」 高橋洋平:高橋洋平法律事務所
(12)「薬物依存者の「生きる」を支援する(2)~依存症ではなく、生きることの支援へ~」 市川岳仁:NPO法人三重DARC
(13)「アディクション概念の再考」 西村直之:NPO法人リカバリーサポートネットワーク
(14)「DARSが歩けばアジアが変わる」 近藤恒夫:NPO法人日本DARC
まとめ 石塚伸一:龍谷大学
閉会 16:30
すごくないですか??
これだけ多角的なお話しが聞ける機会はそうそう滅多に無いと思います。
今回のテーマは「回復支援の未来予想図」ということでしたが
ポイントは
「厳罰主義ではなく回復支援」
「個人が健康で満ち足りた人生を送る権利の擁護」
だったように感じました。
依存者であろうがなかろうが
人が人として、幸せに暮らせる社会にしなければならない。
孤独のうちに薬物で自分の身体を壊してしまった隣人を社会から排除するのではなく
ともに痛みを分かち合える社会にしなくてはいけないんだと。
そのために、私たちは何をすべきなのか?
どう行動を起こすべきなのか?
それを考える場であったと思います。
当たり前のことですが、外国の動向を知ることはとても重要です。
その上で、日本でのあり方を考える。
でも、今回それが見えてこない。。。
今はまだ見えなくていいんだろうか?
少し、モヤっとした感覚が残りました。
話しは変わりますが。。。
NADAはアメリカが本拠で世界に広まってきました。
アメリカや欧州でのエビデンスがあるからといって
日本でも同じ結果が出るとは限りません。
日本人の脳や体の構造と、欧米人のそれとは異なります。
NADAプロトコールの日本でのエビデンスは絶対に必要です。
まず、そこから始め
依存からの回復に少しでも役に立てるようにしていこうと思った2日間でした。
番外編
一番印象に残ったのはコレ!トランプさん。
こんな顔で言ったかどうかは「?」ですが、トランプさんも、親族を薬物で亡くされているから、この発言なのですね。